ついにやって来た!
驚きと喜びのあまり、言葉もでてきません。
そんな私を前に、姉は淡々と説明を始めました。
「今聞こえてきた声は今までに聞いた事のないような、 何か人間離れした声だった。すごく古い魂だね。」
「古い時代のひと特有の"人間臭さ"みたいなものがない~という感じがした。外人よ。」
「透き通るような水色の服で、腰のところを紐でブラウジングするように結んでるの。ワンピースなんだけど、 全体的にフワッと弛んでいるような服。」
「髪は金髪で長かった。後ろで一つに束ねていて、首には…そう、三つの大きな玉の付いたネックレスをしていた。」
「イメージで言うと、うーん、あれあれ!船の舳先に付いている女神様。風を切って突き進むあの感じ、中空に浮いたまま風を受けて、服がひらひらとなびいている感じ。」
ついに、ついに
登場してくれた!!
地獄に仏とはこのこと…。
店が潰れるか、その前に自分が潰れるか…。
人生で最も最低な状況のなか、最高の体験をした…そう思いました。